ユニバーサルデザインなパーソナル観察ケースデザインをする

観察ケースルアーのデザインや設計委託の仕事をしておりますが、その際に製造・量産の過程で不具合が生じない事を念頭に入れての設計も重要となります。

なので、事前に業者さんの加工技術を確認するため、全く違うモノで加工処理後の状態を確認させて頂き、設計に反映させる事もしばしば。
*ちなみに、普段のお仕事はお客様の製品のデザイン・設計を行っているので、お見せしたら書いたりできません。

 

そんな中、友人が務める加工業者さんで、技術の実証加工ができる事に。

せっかくなので、何か面白いモノを作ろうと言う事に。

実証加工で使える材料はアクリル。

様々な加工を行えますが、今回は加工できる技術を制限し、できる範囲で何か作る事に。

アクリルなので、自分で使えるモノ(売り物でない)となると、とりあえず観察ケース。

 

話し合いの結果、試験加工とは言え、ユニバーサルデザインの仰々しい観察ケースにすると面白いだろうと言う事に。

ユニバーサルデザインなのに、パーソナル(自分用)観察ケース。

大袈裟でオモシロそう。

 

注意したのは主に4点。

①誰でも持ちやすい

②どこでも倒れ難い

③観察するので、対象魚の大きさが分かる

④複雑すぎない

などなど。

 

ラフスケッチで業者さんとやり取り、制限を掛けた加工範囲ないでできる事、できない事を詰めていき、形を決めて行きます。

そして、ラストレーターで下絵作製。

普段はCadソフトで3Dデータを取り扱うので、今回は手っ取り早くて、目が楽ちん。
(Cadは毎日、目がチカチカ・・。たまに頭痛まで・・。)

ケース下絵

下絵の一部。今回はこれを基に打ち合わせ。

表面には、魚のサイズを確認できるドットと数字を刻印する事に。

ここから、寸法を入れた図面と刻印用のデータを作り、業者さんへ送付。

 

しばらく待って出来上がってきました。

観察ケース概ね、予想通りの出来です。

表面には、5mm刻みの小さいドットと1cm刻みの大きいドット。

水槽下部のスペースに数値を刻印。

 

ケース上下は湾曲があり、湾曲の頂点をやや右寄せにして、水の入ったケースを片手でも安定して持ちやすくしています。

また、ケース上下を掌で挟む事で、観察スペースが持ち手で隠れる事もありません。

ですので、片手にケース、片手にスマホで”パチリ”も楽です。

観察ケース

おお、なかなかの持ち心地。 持ちやすいです。

また、従来の底面が地面に接地するケースと違い、湾曲の出っ張りである4点で地面に接地。

点で立つので倒れ難い。

 

たかが観察ケース、でも使い手の事を考えたユニバーサルデザインの観察ケース。

なかなか、いいモノが作れました。

 

早く、タナゴ釣って入れたい~。

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ユニバーサルデザインなパーソナル観察ケースデザインをする” に対して2件のコメントがあります。

  1. 明石浩幸 より:

    こんにちは
    明石と申します。

    こちらの記事の観察ケースを入手したいのですが、購入できますでしょうか。

    オシャレで使い勝手良さそうなのでタナゴつれなくても外の魚を入れて楽しみたいです😭

    1. curioustrail より:

      明石 様

      申し訳ございません。
      この観察ケースは、材料加工の精度実験のため作製したもので、販売はしておりません。

      一時期、ちょこちょこ問い合わせがありまして、販売の企画の話しも出たのですが、業者
      さんの加工機械の都合で企画はストップしたまま、今のところ再開の予定はありません。
      もし、販売の話しが動き出しましたら、また、ブログなどにUPしますので、その際は
      宜しくお願い致します。

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